あの世とこの世 Ⅰ
「現在の私」は、みなさんが自分で考えて選択したアバターに過ぎません。
「現在の私」は、みなさんのものであって、みなさんそのものではありません。
みなさんは数千、数万の前世を生きてきました。
その1つ1つの人生はいずれも同じようにかけがえのないものであったはずなのに、どうしてその全てを思い出すことができないのでしょう。
思い出せないほどの人生なら、経験が全てと割り切って、物事にこだわらないで生きるか、もしくはそのサイクルから抜け出すための成長にフォーカスしてはどうでしょう。
真理はどこか遠いところに存在するものではありません。
もっと実在的なものです。経典や哲学書にではなく、目の前にあるものです。
自分を無価値だと思っていると、一生一生が使い捨ての付箋程度の意味しか持たなくなります。
肉体から離れても私たちの意識は永続します。
物質世界(この世)にいる間に、感情の世界(あの世)を知ることはとても有効です。
これ以上現象に惑わされないために。
死後は感情の世界です。
ですから生きているときの心の在り方が反映され、ネガティブ思考であった人は暗闇に閉じ込められることになります。
なぜならそれがその人にとっての「天国」だからです。
怒りにまみれていた人は、怒気を好む集団意識の中に入ります。
穏やかで愛に溢れていた人は、人が思い描く以上の楽園に安住します。
しかし死後の世界を数百年、数千年(物質次元に換算すると)そうしていると、倦怠が起こります。
その時再び現実の世界を経験してみたいと思うようになりますが、実際のところ、それは大変な決心です。
死後の世界ではカルマが発生しないので、ストレスが解消されていますが、現実の世界ではカルマがあります。
現実の世界では、過去の数えきれない生のカルマが一度に押し寄せてきます。
自分でも知らないうちに、カルマに振り回されてしまいます。
自己に習性があるように、カルマにも習性がありますから、それに打ち勝つことはとても大変です。
ですから、再び生まれるということは、並大抵の覚悟ではないのです。
今回の生では必ず何かを成し遂げる!という考えをもって人は生まれてきますが、いざ生まれてみると、激しい生の流れに飲み込まれて、死んだ後になって、ようやく生まれる前の記憶が蘇ります。
その時初めて自分が生きてきた理由に気付き、また一生無駄にしてしまった。。。という後悔が押し寄せてきます。
そこからはまた、前の生涯のストレスを解消します。
そこまで覚悟して生まれてきたのに、あの世から見ると、みなさんはまたもや目の前の出来事に目を奪われ、優柔不断に生きています。
では後悔しない人生を生きるにはどうすればいいかと、多くの人が疑問を投げかけてきます。
疑問を持ったら、どうしてそれに疑問を持つのかを、自分に投げかけてみてください。
みなさんより先に学んでいる人は、みなさんの疑問にわかりやすく答えることができるでしょう。しかし与えられた答えは本当の答えではありません。
なぜなら、30センチの定規で家屋全体を測ろうとしているようなものだからです。
まずは自分の30センチの定規について疑問を持ってください。
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