不登校について
人は嫌だと思うと嫌になる原因ばかりを探します。
例えば学校に行きたくても行けない子は、行きたい気持ちとは裏腹に、心が行けない原因ばかりを探している状況です。
そんな時、無理をして行くことを繰り返していると、自分の心にウソをついているので苦しさは増すばかりです。
ではどうすればいいのかというと、このままずっと行かなかったらどうなるのか、考えさせるのです。 行かないことのメリットとデメリットの両方を。
その際大切なのは、親は決して自分の望む方向に誘導しないことです。
子供たちにはちゃんと自分の「思い」があります。 なかなか言葉にできないだけかもしれません。それを先読みするのは余計なお世話です。
人の思考回数は1日に3万〜9万回とも言われています。 無意識の回数をカウントするのか、その科学的な根拠はわかりませんが、いずれにしても無意識で相当数の思考をしていることだけは間違いありません。 そしてそのうちの80%は否定的なことだとも言われます。
しかも今日考えていることのおよそ95%は、昨日か一昨日かその前の日に考えていたこととだいたい同じとみられています。 つまり、習慣化している考えを変えなければ、おおよそ4万5千もの否定的な考えに来る日も来る日もどっぷりと浸り続けることになります。
国立衛生研究所(NIH)の研究員が脳の血流と活動パターンを比較したところ、否定的な考えは、不安や落ち込みにかかわる脳の領域を刺激し、脳システムに有害な影響を与えることがわかっているそうです。
子供が幸せを感じることができる最も効果的な方法は、親自身がそうした習慣を身に付けることです。 親が人生の厄介な局面で、「もし・・したらどうしよう」と、負のスパイラルに陥るのを目の当たりにするのと、口笛すら聞こえてきそうな軽やかさで、不利な状況から良いことを見つけ出そうと努力するのとでは、子供たちの未来も大きく異なると想像できます。
親は子供が(みんなと同じように)学校に行ってくれればいいのにと思うでしょう。でも、そのほうが良いと思うのと、そうでなければダメだと思うのとは違います。
何かに固執すると、無理をしてでも結果を出そうとします。
もしかしたらより良い道があるかもしれないとか、チャンスと捉えて視野を広げ、想像力を駆使して自らミラクルを起こすことなど考えもせず、結局は自分は無力だとその状況を定着させるのです。
大人が悲しみにくれたりせず、自身の失望を受け止める姿を見せれば、子供は人生の難局においても冷静でいる自分をイメージできるようになるでしょう。
本当の幸せは穏やかで奥深いものです。周りの状況には左右されません。 待ち望んだイベントや成果によって得られるものでもありません。
幸せは、私たちが今ある状態そのものであり、普通の日も特別な日も関係なく、日々のあらゆる瞬間に深い喜びを与えてくれます。 幸せは自分以外のものや人によって決まるものではありません。それは以前から心の中にずっとありました。ですから外で何が起こっているかにかかわらず、幸福感を引き出すことができます。
幸せとは、実は自分の心が決めるものであると子供に知らせることができ、心を開いて今この瞬間に、与えられてるものに感謝する姿こそ、親が子供に表現できる素晴らしいパフォーマンスのひとつだと思います。
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